2011年9月9日金曜日

Baseball Trip Day 8 @ Minneapolis,MN (Target Field)

現在のメジャーリーグの球場の中で最も新しい球場がこのTarget Fieldとなる。今回このスタジアムに足を運ぶにあたって、メジャー最新鋭の工夫を見る事ができると言うのが一番の楽しみであった。


まずは全体的な感想から言うと、この球場はターゲット層がファミリーではなく中年層から高年層へむけて作られている気がした。その理由は、球場内に一つも子どもが遊べる施設が設けられていない点から伺える。唯一子どもが遊べると言ったら、Best Buyが提供しているゲームコーナーでこれは球場の3カ所くらいに設置されていた。それ以外は本当に子ども向けに作られた部分がなく、正直驚いたくらいだ。




ただし、中年層から高年層向けに作られている球場だけにそれらの層には楽しめるであろう工夫がされている。例えば、3階席(一般席)のバックネット裏にはデッキパブのような形でカウンターバーがあり、立ち見で観戦できるコーナーが存在した。これは、一般のチケットで入れるバーとなっており、立ち見で話しながら酒を楽しむような形で設置されている。また一階のゲート付近にほも約200名程入れるパブのようなコーナーがあり、往年の選手のユニフォームが飾られ、多くのTVモニターが設置され、そこからでも観戦することが出来るようになっている。このパブも一般のお客さんが入れるコーナーになっている。このように、何カ所かお酒の飲める層が楽しめるエリアを作っていることからもこの球場とチームがファミリー層ではなく、ある程度お金を持っていてお酒を飲んで楽しみたい世代にターゲットを絞っているのが伺える。

以前、メトロドーム(現Mall of America Stadium)を使用していた際の観客動員数は少なかったのを覚えているが、ツインズはこのTarget Fieldへ移動してからメジャーの球団の中でも指折りに入る観客動員数を誇っている。このターゲットにむけた球場作りとマーケティングがきっと成功したのだろう。




さて、概要をここまでにしてその他の部分に移るが、コンセッションは値段が非常に高い印象があった。それでも、お客さんは列をなして購入しているのを見るとある程度お金を持っている層の人達なのだろうと予測できる。またコンセッションが高いにも関わらず、そのバラエティの少なさには少しショックを受けた。Coors Fieldの後に訪れたのも落胆した理由の一つかもしれないが、それにしても品数が少なく感じたし、メジャーであるならばもう少し種類を豊富にしても良いのじゃないかとも感じた。

この球場の一番良い所は球場へのアクセスとその座席の種類の豊富さであろう。アクセスはダウンタウンにリッチしているため、スカイウォークを利用して球場の前までたどり着く事ができる。また、このスカイウォークと駐車場も直結している為、非常に便利になっている。北側には路面電車の駅が球場にほぼ直結しており、この路面電車が空港近くからダウンタウンを通って、Target Fieldへと連れて行ってくれる。


球場外には歴代の選手や関係者の銅像・メッセージ等が刻まれたモニュメントが存在し、Gateのナンバーも歴代の選手の背番号でGateナンバーが決まっている。なので、大きなゲートは4~5個しかないのに、メインのゲートがGate 34と言う数字になっている。ちなみにこの34と言う番号は今は亡きツインズの英雄カービー・パケット選手の背番号である。そして、パケット選手のモニュメントのメッセージに書かれていた言葉が「小さい頃に背が低すぎてプロになれないと散々言われて来たが、こうやってプロで活躍できるまでになった。だから、誰が何を言おうと夢をあきらめてはいけない」と言う。彼の実際の言葉が書かれている。


2階部分の席はほぼスイート席をなっており、チケットがないとアクセスできない。またレフト後方のバドワイザーがスポンサーとなっている部分もVIPになっており、チケットがなければアクセスできないようになっている。

球場内を歩いていて一つ面白いと思ったのが、Best Buyがスポンサーとなっている携帯チャージコーナー。これは数あるメジャーのスタジアムでも初めてみた試みで非常に面白いと思った。

チームストアに関しては、ユニフォームの品揃えがハンパなく、来ているお客さんの沢山がユニフォームを来ているところを見ると、ストア内での一番の売れ筋なのだろう。単価が高いユニフォームを主力商品として出せる部分も、マーケティングをある程度年齢のいっているお金を持てる層にターゲティングしているのが伺える。



こんな感じでTarget Fieldは今まで見て来た球場と全く違ったターゲティングを行っていることに、また一つ新たな方法を学ぶことができた。ただ、子ども達に夢を与える場所を提供し、もう少しその立場での役割をコミュニティーで果たしてもらえると自分的には嬉しいなぁ~と思った。
今回のTarget Fieldの評価はB+~A-といったところだろうか・・・

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