カンザス・ロイヤルズのホーム球場として使用されているKauffman Stadium、正直言って予想を遥かに上回る程の存在感があり、野球場が野球と家族の時間を楽しく過ごせる場所を提供していると言う事を再認識させられる体験となった。
まず何から書いて行こうか迷ってしまうが、マイナスの点が一点あったのでそれから書いていこう。
立地条件については凄く悪くこれが唯一のマイナス要因だろう。車社会のアメリカを知っていたが、ここまで車がないとこれないスタジアムも珍しいのではないか・・・。ダウンタウンからのアクセスとしてはバスがあるが、シャトルバスも出ていないので、路線バスを乗り継いで約1時間程掛けてスタジアムまで観戦をしに行かなければいけない。自分はバスを待てずタクシーを使用してしまったのだが、ダウンタウンからタクシーでスタジアムまでいくとなると約20ドル程度といった所だろう。
さてマイナス要点を理解した中でなぜこのスタジアムが予想を遥かに超えていたかと言うと、リノベーションをする前のスタジアムのイメージで球場へ訪れたからだ・・。2009年に外野後方をリノベーションし、それまでは観客が立ち入る事の出来なかった部分を上手く開発したのだ。その外野部分には噴水があったり、バーがあったり、ロイヤルズのホールオブフェイムがあったり、そして極めつけキッズが遊ぶ事のできるプレイエリアをほぼ外野後方の半分を使用して建築したからだ。ここには遊園地にあるような小さなメリーゴーランドまで備え付けられている。ちょうど訪れたときがFamily Fun Sundayと言う事もあって、子連れの家族が試合前から試合中に掛けて、このエリアに集まっていた。
スタジアムに目を移すと、ある程度どの階へいってもバリアフリー化がされていてどのアングルからでも車いすのお客さんが楽しめるようになっている。
またここの球場もセーフコフィールド同様、ブルペンが覗けるようになっていて子ども達がそのエリアにごった返していたのを覚えている。コンコースについてもセーフコ同様に、フードの列で待ちながら観戦が出来るようになっておりその幅の広さもゆとりがあるように取られていた。
この球場のユニークな点は電光掲示板が縦に長くそれをフル活用して観客を楽しませていると言う部分。また自チーム選手紹介の時に電光掲示板上方の冠部分から花火が打ち上がるのもひとつの見所ではないだろうか・・・。
コンコースのフードのバラエティについても文句の言いようがないくらい充実していて、また総コンセッション数が非常に多いのもファンの満足(長時間並ぶこと)を満たす工夫がされていた。
車でしか来れないスタジアムだけに球場外にはかなりの台数が収容できる大型駐車場が広がり、そこでテールゲートパーティを試合の2~4時間前からみんなが楽しんでいた。このテールゲートを見たのがこれが初めてでアメリカのスポーツ文化に触れることの出来た貴重な経験になって非常に良かったと思う。
その他にもこのKauffman Stadiumは豊富な座席種類が備えてあり、どのアングルからでも違った光景や背景で野球観戦ができる作りになっている。これは、野球マニアにとっては非常に楽しい事で全部のアングルから観戦したくなるものだ・・・。こういったファン初心者の方からマニアまで楽しめる球場作りになっていることは観客動員数をあがるためには非常に重要なのではないだろうか。
チームストアについても新しく非常に綺麗なインテリアとエクステリアが目立っていた。また2012年のオールスター開催球場と言うこともあり、既に記念グッズの販売が始まっていた。こういったところも日本のスポーツ界に比べると動きが早く、30年に1度の大イベントを球団としても都市としても応援していると言う部分を肌で感じる事だできた。球場の至る所で、2012 All-Starのデコレーションを目にする事ができた。
総合的にこの球場を評価するのであればA-といった所であろう。ダウンタウンや観戦客の多い地域からシャトルバス等を出す等の工夫ができれば、この球場に人が入らない理由がない程のハードを備えていると思った。
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