2011年9月23日金曜日

Baseball Trip Day 16 @ Washington DC(Nationals Park)

この球場は正直今回の旅の中でそこまで行く事に好奇心や期待がない球場の一つであった。それと言うのも、何度もテレビでNationalsの試合を見るのだがあまりにもお客さんが入っていなく、そして見るからに近年に建てられたハイテク球場の一つと言う考えしかなかったからだ・・・。カナディアンズの社長であるAndyはもともとこのNationalsで働いていてその優秀さと実績でカナディアンズのオーナー陣に引き抜きをされたのだが、この都市で働くと言うことが如何に大変で、尚かつこの地で実績を残すのがさらに大変なことを実感するとともに、あらためてAndyのことを尊敬し直した球場の訪問であった。



さて、それでは何かそこまで自分を感動させたかを説明していこう。
その前に球場のアクセスについては、DCを南北に走るグリーンラインという電車に乗り中心地より約5分のNavy Yardと言う駅で下車をする。地上にあがると直ぐ左手に球場が広がる形となっているので、電車でのアクセスも全く持って問題ない。特に帰りの電車はダウンタウン方面(他線への乗り換え)であれば本数が増えるのでその点も帰りを気にしなくて良い部分だろう。車でのアクセスも近隣に大型駐車場を完備しているので困らなくて済む。がしかしこの駐車場の値段(球団経営ではない?)が異様な程の高額で25ドルや20ドルと言う看板を目にする。なので、極力電車での来場をお勧めしたい。
球場は現在ビル等が開発中のエリアに建設されているため、周りに住宅地やオフィスがほとんど存在しない、その為駅を出て球場までの通りにパブが並び、試合前と試合後にそこで飲んだりする事ができる。また試合後にはバンドやDJがそこで音楽を流し、屋外のイベントのような形で飲む事ができるのも一つ良い所であろう。





球場に目を移すのであれば、DCと言うオフィスが建ち並ぶキャピタルにふさわしい作りとなっている。まず感じたのは子どもが遊ぶ施設がそれなりにあるのであるが、ターゲットはある程度お金を持っているオフィスワーカー達であろう。センター後方に存在する、ラウンジパティオのような部分や大型のカウンターバーふたつ、そしてコンセッションのラインナップをみれば子どもをターゲットとしていないのが読み取れる。そしてその場所をターゲット層が楽しんでいるのが、一つ球団の成功しているポイントだろう。ラウンジでは試合前にDJやバンドが来場し演奏をして、試合までの時間を暇を持て余す事のないように演出し、カウンターバーのテレビではそれぞが違ったスポーツを流している。そしてこのカウンターバーやラウンジがどの席のチケットを持っていても楽しめることが一番良い点だ。一番安い席が5ドルなので、野球場内のスポーツバーに飲みにくる形で時間を過ごす事ができるのだ。





またバックネット裏のスイートもランク分けがされており、一番ハイランクのレクサス・プレジデントシートと言うのは一般のお客では入り口すら見えないようになっている。なのでどんな雰囲気なのかが全く想像できない。そしてその上(通常のコンコースレベル)にPNCスイートと言うのが広がり、こちらは大きなラウンジでバッフェを楽しみ、野球をバックネット裏の席で見れるようになっている。そして、カウンターバーでは豊富なハードリキュールも用意されているのだ。



コンコースの作りは他球場とほぼ同じで広くスペースが取られているので満員になってもそこまで歩くのに苦労はしないだろう。ただ他球場と違う点は、バックネット裏が完全にハイランクのシートとなっているため一般のお客さんではバックネット裏から立ち見ができないこと。それがこの球場のコンコースの作りでユニークな点だろう。コンコースで食べる事のできるフードに関しては、今まで行った球場の中でも1、2を争うくらい充実していた。その中でもNYのセントラルパーク内に存在し長蛇の列を毎回作る事で有名のファーストフード店(?)Shake Shackが入っておりこちらも長蛇の列をつくっていた。フードは正直いうと若干高めイメージがあったが、これも一つのメーケティング戦略なのだろう。ターゲットをある程度お金を持っている層に当てているだけにできることなのだ。
そして通常のコンコースにも全米中のご当地料理が食べられるようなメニュー作りをされていて、いろんな地方から集まるキャピタル都市であるからそのような食事を提供しているのであろうという部分も見て取れた。




子ども向けのマーケティングとしてユニークであった点は、球場内にTeddy Bearのぬいぐるみを作ってくれるお店が入っていたことだ。これは外注なのであろうかそれともスポンサー契約なのであろうか・・・こちらでは結構有名な生まれた時と同じ体重で作ってくれる熊のぬいぐるみのお店が球場のキッズエリアの隣に併設されているのである。





またこのNationalsの一番の名物が歴代のプレジデントの4マスコットが競争するプレジデントレース。自分はすっかりAbe(アブラハム・リンカーン)のファンになってしまったが、これが凄く面白く毎回色々なバラエティを見せてくれるのだ。今回訪れた試合ではHalfway to St.Paddy's dayという事でアイリッシュマンが一体のプレジデントに突進すると言うハプニングが起こり、これも笑わせてくれた。



とこういった形ですごく満足の行く野球観戦ぷらす球場巡りとなった。個人的な総評はA-、チームが弱くお客さんがあまり入らないのが雰囲気を今ひとつ盛り上げない理由だが、ここまでターゲットをしっかりと設定した球場を作りをしているのであれば、後は営業部隊がどれだけ頑張るかに掛かってくる。ストラスバーグやブライス・ハーパーが球界を代表する選手になってくるようであれば、このチームと球場が満員になることは間違いないだろう。それを目指して球団の人達には頑張ってもらいたい。




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